2008年3月25日火曜日

Adobeはどこで飯を食う?

ちょっと古い話になるが、前回のLinuxコンソーシアム リッチクライアント部会(3月12日開催)でいろんな話をしていると、「Adobeはいったいどこで儲けるつもりなんだろう」という話が出た。

バンバンばら撒いているAIRだって、あの開発には相当な開発費(投資)がかかっているはず。それを開発環境だけでペイするのは至難の業、というのは素人目にもわかる。

ではどこで稼ぐのか?

たぶん、アドビさんはさらに先を見ている。
以前このブログでもちょっと拾ってみたけど、アドビさんは
「すべてのアドビ製品をSaaSに」というのを掲げている。
http://kashi57move.blogspot.com/2007/12/blog-post_22.html

SaaSであったりWeb2.0であったり、Webサービス前提のインフラとリッチクライアントは絶対に親和性が高い。
ソフトウェアのSaaS的な利用が浸透した時、クライアントがWEBブラウザだと耐え切れない事態が発生するのは目に見えているので、そこに備えて今からクライアント(デスクトップ)を捕りにいっている。
という戦略なんじゃないの?と予想すると、ランタイムをばら撒いているのも、開発環境でチョコっとお金とってるのも納得がいく。

アドビはPhotoshopなどのキラーアプリを持っていて、それをSaaS的に月額制の低額料金で使えるならユーザーの裾野は爆発的に広がるはずだし、しかもパッケージ売りと異なる継続的に課金できるので、このモデルを実現するために、せっせと投資・啓蒙しているんでしょうね。

一方、MSさんはSilverlightを大々的に投入してデスクトップからWEB方面へ行ったけど、行き着くところはこれも同じで、結局SaaS的にキラーアプリたるオフィス製品を展開したいのでしょう。

となると、OpenOfficeをWEBで使えるというUlteo Online Desktopとかは結局商用との差別化が難しくなってしまう。
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0712/13/news033.html

SaaSという次の世界でも、やっぱりOSSで事業をするのは難しいのだろうか。

そんな中、さぁGoogleは今後どんな手を打ってくる?

と思ってたら、折りよくこんな記事が。
「グーグルのアドビ買収はあり得るか」
http://www.atmarkit.co.jp/news/200803/17/eweek.html

さてどうなる、IT業界再編の荒波。

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