2010年10月20日水曜日

続、景気は回復するの? からの~

景気は回復するの?」と題した前回。「そもそも回復という言葉自体が幻想だ!これが今の日本の実力を映し出した等身大の姿だ!」と悲観的に結論付けました。今回はその続き。

まず、どれぐらい悲観的か、ということをあらためておさらいします(笑)。
前回は、産業構造が輸出型であり、労働人口の低下が確実であるという状況下において、回復だなんて夢見てんじゃねーよという話でした。

今回はさらに、深刻なデフレスパイラルに陥っている現状について、白川日銀総裁の見解をご紹介しておきましょう。

デフレの背後にある根本的原因には、成功期待の低下がある。日本経済の成長率や生産性を引き上げていくことが重要な課題だ。

(愛読しているJMMからの引用。JMMはほんと皆、読んだ方がいいよ。無料だし。)
さて、これつまり金融政策でどうのこうの出来る問題ではなくて、日本の産業構造を変革するなりして実態経済そのものに成長の可能性を見出すことが出来ないとダメじゃん、ってことですね。
成長の「可能性」ですよ、「可能性」。今、可能性すら見つけることが出来ないっていうような状況なんですねぇ。で、デフレ克服のために構造を変えるなんてことは、現政権では無理無理、絶対無理!というのが識者の見解だということは、上記の次の号で語られていたりします。怖い怖い。

ちなみに生産性とは「付加価値額÷労働者数」、つまり労働者一人当たりいくら付加価値を産み出しているか。
で、その生産性の上昇率と労働人口増加率を足したものが「潜在成長率」。

…恐ろしいですね。確かに成長しそうな気配を感じられない

で、日本を支えてきたハイテク家電等のお家芸は韓国にもっていかれ、アジアのハブとしての役割はシンガポール、そして国策によって保護されながら成長し、自らも巨大マーケットである中国、そして新たなイノベーションの発生は欧米が中心。日本は「柳腰というのも」とか言ってるその瞬間にも、どんどん世界マーケットの隅へ追いやられているわけです。あー怖い。


話がマクロの方に寄りすぎました。ここは経済ブログではなくて「だいたいIT系」ブログなので一気にIT界隈のこじんまりした話に戻しますが、いわゆる受託開発案件というのはそんな経済状況もあって減りに減っているし今後も期待できそうにありません。あったとしても、大きなプロジェクトだと普通にインドのベンダーが入ってきたり中国のオフショア前提だったり(最近は中国は全然安くないとはいえ、その営業力は凄いようだ)、日本で上から下までなんてそんなのは「古き良き時代」になりました。

じゃあもうお先真っ暗なのかよ、と言うと、いやいや、最近のCM見てみましょうよ。パチンコかGREEかモバゲーかっていう感じじゃないですか。ってそれは大げさですけど、GREEとモバゲーの勢いのすごさは、その問題視のされ方からも注目の高さがわかります。(テレビCMの広告出稿量、2010年7月期は3位と4位ですよ
そしてさらに米国では映画(ソーシャルネットワーク。日本では来年1月公開予定)も公開されて話題のFacebook。日本でもアーリーアダプター間では既に大盛り上がり。もちろんmixiだってFRANZ FERDINANDの曲でバンバンCM打ちつつ、アライアンス構築に余念なし。
というわけで、ソーシャル周りのIT業界は今まさに技術者絶賛大募集中で、活況を呈しています。

よしじゃあ、早速ソーシャルのプラットフォーム、あるいはSAPに応募しよう!というのもそれはそれでアリですが、まぁちょっと落ち着こう。
ソーシャル周りの業界だって、未来永劫続くわけでないんだから、その前に社会の波を読みながら生きていくための基礎スキルを身につける、っていうのも悪くないと思いませんか。

そのための第一歩、それはまず数字を読めるようになること。やっぱり数字は、読めないより読めた方が断然いい。むしろ読めない人は読める人から搾取されてる、ぐらいに思った方がいいです。いや、言い過ぎた。ごめん。

でもまずは冷静に、日本企業の状況を分析したりするためのスキルが絶対的に必要。日本企業、と書いたけど、それは自分が勤める会社も含んでいます。つまり、自社は大丈夫か?競合他社と比べて強みは?弱みは?他の業種と比べて構造的な景気への弾力性は?
そういったことが読めるようになると、戦略的に生きていけるようになると思いませんか?

そして読むための素材は多くの会社がWEBでばら撒いてくれている。IRだ。
企業のIRページへ行くと、ご丁寧に財務諸表を公開してくれている(IR活動は重要だからね)。これを読めれば、上記のような分析が出来るようになる。

でも、「財務諸表ってちゃんと勉強しないとよくわからない」、あるいは「本を買って勉強してみたけど実際に触ってないから実感がない」といったような方も多いのではないかと思う。


そんなあなたに、ありますよ。いいアプリが。
先日アプリコンテストで受賞したと報告したアプリが。
1日5分、遊びながら財務諸表を学習できてしまうアプリが。

その名も「マネージメント真似部」。
通は「マネまね」とギョーカイ人っぽく言います。

今はmixi限定のオープンベータ(いや、オープンアルファ)状態なので、限定公開してデバッグ&チューニングを始めようか、という段階ですが、仲間内でやってみると結構ハマる。
やってみたい方は、mixiにコミュニティもあるので(昨日慌てて作ったので管理人と副管理人しかいません)お気軽にご一報ください。

mixi版の遊び方はここ
ゲームのチュートリアルはここにあります。
もちろん動画もありますよ。

ちなみにゲーム画面のイラストは「竹中先生、経済ってなんですか?」のイラストでもお馴染みのふじいまさこさんが描いてくださいました。
竹中先生、経済ってなんですか?

ゲーム画面サンプル↓

ちなみに秘書の鈴木さんは、きっと皆さんご存知の人をモデルにしています。わっかるかなー。

(注意!上記「mixi版の遊び方」に出てくるひどい絵の方は、ボクがノートPCのタッチパッドでぷるぷるしながら描いたものです)


さぁこれで勉強して、あなたもブログでサラっと
【会計】試しに有報分析をやってみた-「グリー株式会社」
とか言っちゃえるようになるといいですよ。

※上記ブログの方はこのアプリを使っているわけではありませんし、そもそも知り合いなわけでもありません。知り合いにはなってみたいですが。ただ、このアプリで学習を続ければ、こういった分析の勘所が身に付く・・・はず!たぶん!そうであってくれ!
と言うわけで一応書いておきます。「学習効果には個人差があります」。
でも毎日やれば、亀仙流の甲羅修行の如く、ある日財務諸表がすっと読めるようになるはずですよ!

本リリースはもうちょっと先ですが、上述の通り現在オープンアルファからベータぐらいの状況なので、改善に協力してくれる方、絶賛募集中です。
ゲームやってみてもいいよ、という方は、ぜひmixiコミュニティまでご連絡ください。

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