2011年2月19日土曜日

デブサミ2011ちょっとだけ参加レポ

IT開発・技術者の祭典、Developers Summitに参加してきました。
今年は仕事の都合で2日目しか参加できず、聴講したセッションは以下。

  • スマートフォン向けソーシャルアプリケーション開発の現在(伊藤直也氏)

  • ウェブアプリケーション関連技術5年間の変遷とこれからのはなし(藤本真樹氏)

  • Chrome、Chrome OSとChrome Web Store(北村英志氏/及川卓也氏)


感想

感想としては、「今年はどれもパッとしなかったなぁ」です。

こういったイベントやセミナーに参加するメリットは、とにもかくにも「今」をリードする企業の最新情報や開発現場内部の仕組み、最近の技術トレンドや今後の取り組みなど、「知らない情報を一気に五感で感じとることが出来る」ということにあると思うんだけど(後は人によっては人脈作りとか?)、そういった観点では残念ながら響くものはありませんでした。

ただ、とはいえGREEのお二人(伊藤さんと藤本さん)の話はポジティブな印象です。
伊藤さんの話は、基本的に自分でググればわかるデータや技術情報がほとんどでしたが、そういったたくさんの情報を整理して話してくれたので、「まとめ」という意味ではとても良かったと思います。いわゆる「まとめブログ」みたいな感じ。

ただ、伊藤さんのセッションを選んだ理由は、「はてなからGREEへ」というのがニュースになるほどの、ある種日本のエンジニアの目指すべき姿を体現している方なんで、そんな伊藤さんならではの開発スタイルに関する話と洞察が聴きたかったなぁ、と。なので、「パッ」とはしてない。

藤本さんの話も、藤本さんの講演を聴くのは今回で2回目ですが、技術技術した話はなくて、「前向きな危機感を持って楽しくやろうぜ」的な、どちらかと言うと啓蒙系の話で期待していたのとは違っていたので、相変わらず飄々としていて面白かったんだけど、こちらも「パッ」とはしなかった。

Googleのセッションは、去年の工藤拓氏のセッションがあまりに楽しかったので今年も期待していたんだけど、新しい話も特になく、そして技術的な話もなく、特にWebStoreの話なんて「アップルのAppStoreみたいなもんです」と言えば会場全員が「あぁ」と納得できる話なんだけど、それをなんかこう無理に頑張ってメリットとかを説明している辺りが、「どうしたグーグル!」感が漂っちゃってるような気がして結局ほとんど寝てました。ごめんなさい。

結局なんでパッとしないかっていうと、今回聴いた情報のほとんどが「既に知っている」情報であったからなんですよね。今は情報がどんどんオープンに、かつ高速に配信される環境が整っているので、大抵のニュースやトレンドは既にもう知っちゃってて、セミナーでおさらい(裏取り)みたいな感じになっちゃってる。と、セミナー終わりの帰り道にms2と話しながらそんな結論に到達しました。


提案

で、思ったのは、せっかく「開発者・技術者の祭典」なんだから、しかも個人名で活躍できるような方々がスピーカーとして登壇しているわけだから、例えば以下のようなセッションはどうだろう?と。
  1. 1か月前にイベント参加者から「新しいWEBサービスのアイデア」を公募

  2. 最もイケてるアイデアを実際にスピーカー(例えば伊藤さんとか)が開発してみる

  3. その開発(Programming)工程最後の1時間をセッションで公開。

  4. セッションが終わると同時に、そのWEBサービスを実際にリリース

とかね。
まぁこれを実現するにはだいぶハードルがあるんだけど、例えばデブサミに参加するような人たちが観たいのは、伊藤さんや藤本さんといったエンジニアの方々が実際にどんなツールを使ってどんな風に開発をしているのかってことだと思うんですよ(・・・え?俺だけ?)。

というわけで、どうでしょう翔泳社の皆さん。
そんな話をms2としてたら「いっそのこと(スピーカーの)ドリームチームを結成して、企画段階から開発実装まで全部公開するDevelopers Weekにしたら面白そう」と反応。確かに面白そうだよね。
というわけで、どうでしょう翔泳社の皆さん。


コミュニティ

あと、悲しかったこと。

デブサミといえばコミュニティ。ボクもLinuxコンソーシアムでリッチクライアント部会をやっていた頃は毎年ブース(長机)出展させてもらってました。
やっぱり技術の発展にはコミュニティの存在が欠かせないわけで、素晴らしい活動をしているコミュニティも多くあったりするわけで、でもあまり知られていなかったりして、そういう活動を広報して、さらに仲間を増やして活動を拡大なり発展させていくことはとても大事だと思うわけです。

で、今年も多くの長机が出ていたわけですが、残念ながらどの長机からもそんな思いは微塵も感じられず。もう、ブース内で完全に内輪だけで盛り上がっちゃって、ちょっと話を聞いてみようかな、なんてブースの前で立ち止まってみてもホッタラカシにされる始末。

なんなんだ君らは、何がしたいんだ。
せっかく活動してるんだったら、そして無料でPRの場をもらっているんだから、ちゃんと仕事しようよ。
君たちは今、むしろ周囲に不快感しか与えていない。

ボランティア的に有志メンバーが集まるコミュニティこそが技術を発展させると信じてやまないボクは、今回のデブサミで「完全内輪盛り上がり系」な各コミュの現状を見てだいぶ、だいぶガッカリしました(もちろん全部がそうなわけじゃなくて、例えばhtml5-developers-jpさんとかはすごくちゃんとしてました)。
これじゃあ翔泳社さんもガッカリしてるんじゃないかな。


というわけで

デブサミは、変にプロジェクトマネジメントとかビジネス動向とか、その辺の無料セミナーに行けば聞けたりするような内容ではなく、やっぱり「開発者のため」にフォーカスし直してコンテンツをリストラクチャーしてほしい。コミュニティの慣れあい参加ブースのところも含めて。
デブサミはもともと10年プロジェクトとして2003年に始まった一大イベント(と、facebookページに記載)。来年は記念すべき10年目。是非、今一度原点に立ち返り、そして来年もまた素晴らしいイベントにしてもらいたいと、切に願う次第。


以上、言いたい放題でした。

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