2011年2月14日月曜日

あたなのネットショップはどの受注管理システムを使うべきか?

以前書いたネットショップ受注管理ソフトを比較の記事を意外に多くの方に読んでいただいているようなので、今回は前回宿題として積み残したシステム的観点から比較してみようと思います。

一口に「ネットショップ運営」といってもその形態は様々なので、そうなると当然システム環境や求められる要件も変わってきます。
今回リストアップしたソフトも前回と同じ3つ、「Next Engine」「頑張れ♪店長」「速販」です。実は、システム的観点で見ても、この3タイプを押さえておけば基本的にOKです。その他の受注管理システムも必ずどれかに当てはまります。

ASP型

NextEngineに代表されるのがこのASP型。つまり、ブラウザで利用するタイプです。ざっくりと構成を描くと、こうなります。

メリットとしては、
  • ブラウザとネット環境があればどこからでも操作できる
  • 自動的にシステムが最新版になる

といったところ。
逆にデメリットとしては、
  • 全ユーザーでサーバーを共有するため動作が遅くなるかも。
  • 受注データ等が事業者側のサーバーに保存される

辺りでしょうか。動作が遅くなるかどうかは事業者がどの程度のスペックのサーバー環境を用意しているかに依りますので、実際は「使ってみないとわからない」というのが正直なところになるでしょうが、営業の方に確認しておくと良いでしょう(実際、「遅い」という話はそんなに聞きません)。
2つ目の、データが事業者側のサーバーに保存される件については、自社のセキュリティポリシーとよく照らし合わせて検討する必要があります。

C/S型


クライアント(Clinet)/サーバー(Server)型。「クラサバ」なんて言うと、一気にオタクっぽくなれます(笑)。「頑張れ店長」に代表される、手元のパソコンにインストールして使うタイプで、別途データベースを購入してインストールする必要があります。そのデータベースに受注データ等を溜めこんで、それを手元のパソコンにインストールした受注管理専用ソフトから操作する、という感じで、これまたざっくり図にするとこうなります。

メリットは、
  • 動作が(ASP版に比べて)速い
  • カスタマイズの自由度が非常に高い(その分、お値段も高いけど)

という辺りでしょうか。
デメリットは、
  • 外出先や自宅等でデータ共有できない
  • 自分で最新版やバグ修正版に更新しないといけない

など。
ただこのタイプは、完全に現在のシステム潮流から取り残されているので将来的に発展していく見込みは薄いでしょう。

ハイブリッド型

ASP型とC/S型のハイブリッド(いいとこ取り)型で、代表は(というか唯一のハイブリッドなのが)「速販コネクト」。

もっとオタクっぽく言うなら「リッチクライアント」とか「RIA」といったところが当てはまります。手元のパソコンにインストールするソフトそのものがWEB配信されていて、最新版が出ると自動的に更新されます。例えて言うならiPhone/iPadアプリのような感じです。
メリットは、
  • 動作が(ASP版に比べて)速い
  • 自動的にシステムが最新版になる
  • カスタマイズしやすい(値段はそれなりにしますが)

というところ。
デメリットは、
  • 外出先や自宅等でデータ共有できない

となります。
※ちなみに「速販」(≠速販コネクト)の方は複数PCでデータ共有できないのでお気を付けください。

というわけで3タイプ挙げてみましたが、最初に書いた通り、すべてのシステムやソフトがこのどれかのパターンに当てはまります。

システム選びでポイントとなるのは、
「何名で使うか?」
「外出先や自宅でも使うか?」
「動作速度は運用に耐えうるか?」
「自社の運用フローに合うか?」
「機能のカスタマイズは必須か?」
「顧客データの保存ポリシーは?第三者に預けて問題ないか?」
といったところになると思います。
その上で、価格とにらめっこして費用対効果を算出し、「これならシステム化によってさらに成長できるぜ!」というモノを選びたいですね。無料体験版が提供されているものも多いので、できるだけ活用しましょう。

狙っている、あるいは迷っている受注管理システムがある方は、そのシステムが上記のどのタイプに当てはまるか確認して、気になる点を営業担当者にぶつけると良いかと思います。



ここまで書くとさらに突っ込んだ内容を書きたくなってきますが、この辺りで一旦自粛。

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