これは(評判通り)IT系企業に勤める人は皆読んだ方がいい良書です。というか、教科書です。
これまで数多のマーケティング本を読んできましたが、自身のいる業界の話題が題材のせいか、いや、それを割り引いても非常に良い内容です。
内容は濃いけど非常にわかりやすくコンパクトにまとめられていて、読後に爽快感を感じるほど。もう少し早くこの本に出会っていればもっと良い成果を出せたかも・・・と後悔するほどの内容でした。
市場(顧客)のセグメントの仕方(この分析を知るだけでも価値あり)、各セグメントへのアプローチの方法、セグメント間の移行方法(ここでキャズム=溝を超えなければならない。これがテーマ)等々、実際の市場や企業の詳細なデータを用いながらなされる分析は、その理論に大いに説得力を与えています。
特に、ハイリスク・ローデータとして紹介される
マーケターは「信頼できる情報がほとんどない状況下」で自社製品がどこに位置するのかを認識し、「これまででもっとも難しい決断を下さなければならない」。
というのは実体験としてよくわかる。
そんな中、どういうステップを踏んで信頼に足るデータを準備していくか、そしてどのようにキャズムを超えていくか、戦略と戦術がこれまた具体的にわかりやすく解説されている。
とりあえずマーケティング職の方(あるいは経営層の方)は、絶対読むべし!
そうじゃない方、特にIT業界の技術者の方も読んでみることをお勧めします。
ジェフリー・ムーア
翔泳社
売り上げランキング: 39860
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おすすめ度の平均:
ハイテク新製品を扱う企業人の必読書他の本にもよく引用される、ベーシックな一冊
マーケティングの教科書的な本
自分の立ち位置を分からせてくれたマーケティング書
これはいい!
ちなみに最近のマーケティング本では、コトラーの「マーケティング3.0」なんてのがありますが、これはタイトルの怪しさに不安をおぼえたので目次を見たら、「コトラー、どうしたの?もはやマーケティングじゃないよね」と言いたくなるような構成(企業の自己啓発っぽい)でした。
Amazonでは評価高いけど、コトラーも何だか覚醒してドラッカー方面へ振り切った感があります。おそらくドラッカーの「~の条件」系を読んでおけば導き出されることが書かれているのではないか、と勝手に偉そうに思っています。が、時間が出来れば(作るわけじゃなく、出来れば)きっと読むでしょう。
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