2010年10月18日月曜日

コミュニケーション・スキル(準備)

さて、前回は思い出話に終始した後、最後に
コミュニケーションの第一歩として「聴く」ことが大事
と締めくくりました。

というわけで今回は「聴く」ための事前準備について。
と言っても、ボクが友達と話す時のことを読まされても誰の役にも立たないと思うので(笑)、自身の多少の営業経験を踏まえ、次のようなシチュエーションの時ボクはどうするか、どうしてきたか、ということを書きます。
具体的なメソッドの部分については、まずは下記シチュエーションで具体的に「場」をイメージしていただいた後、次回以降に「場」に盛り込む形で書いていければと思っています。
「コミュニケーションについて」というよりは、完全に「営業訪問時マニュアル」になってますが、広い意味でのコミュニケーションということでご容赦ください…。
(「営業」は正直「スタイル」なので、その方法は個々人千差万別。あくまで「ボクの場合」ということでご参考まで)


■シチュエーション


営業で初めて訪れる先で担当者の方と初顔合わせ。慣れるまでは結構緊張するけど、場数さえ踏めば緊張は減り、逆に楽しみになってくる(ボクの場合)。

■コミュニケーションの目的を意識する


何でもそうだが、やはり何かをするに当たっては当然ながら目的が大事。「何のためのコミュニケーションなのか」を意識しておくことがとても重要。これを意識すると、「この会話(打合せ、商談等々)が終わった時に、どういう状態になっているべきか」という成果目標が具体的になるので、発言の方向性がカチっと定まって、実りのある会話に一歩近付ける。営業訪問というシーンでは当然目的をもってコミュニケーションを図るわけだが、どんな会話の時でも自然とこれを意識できるようにしておくと強い。
例えば今回のシチュエーションでは以下のような目的が考えられる。
  • 自己紹介、自社製品紹介

  • 先方の問題点の把握

  • 次回への繋ぎ

目的を定めたら、あとはそれを達成するために準備し、実行するだけだ。

■事前準備


初めて訪問する際は、「事前準備がどこまで出来ているか」でほぼ勝負あり、と言っても良い。
訪問する会社の情報をWEBでチェックするのはもちろんのこと、先方の担当者の名前でも検索をして、過去にインタビューが掲載されている記事がないか、ブログで発信していたりしないか一通りチェック。

会社HPをチェックする際は、扱っている製品・サービスや組織構成、親会社やグループ会社、そして最新のプレスリリース等をチェックしておくことはもちろん、IR情報も確認しておく。IR情報には「その会社の課題」がそのものズバリで書かれているので、営業マンとして訪問するなら基本的にそこをポイントにすると突っ込んだ話がしやすくなる。

また、担当者の方が個人でブログをされていたり、インタビュー記事等で発言されていれば、やはりそこにもその人が抱える課題や解決の仕方、思考方法、好きなものなどが書かれているので、しっかりメモ。
共感できる部分や疑問に思った部分、よくわからなかった部分を質問事項として書き出しておく。

基本的に人は、自分に興味を持ってくれている人を好意的に受け止めるので、だったらネットでわかる範囲だけでも調べておいた方が、距離が縮まる可能性は高まる。やって損なし。


■まずは場の空気作り


実際に訪問して、受付を済ませて待っていると先方の担当者が迎えに来てくれた。ここから打合せの場所まで移動する場合、小さな会社だと気にならないが、大きな会社だと会議室まで微妙に長い距離を歩いたりする。よって、微妙な空気感が漂う無言の散歩が発生することがある。ここを黙ったまま歩いてしまうのは非常にもったいない。こんな時は他愛のない話、つまり遮られたり途中で終わってしまっても構わない話を振る。
例えば

  • 今日はあいにくの天気ですね。でもボクは結構雨音が好きなんで雨の日は嫌いじゃないんですよ。

  • ここは駅から近くて便利ですよね。お店も多いしランチには困りませんね。

  • この辺は坂が多いので、駅から急いで来たら日頃の運動不足がたたって息があがっちゃいました。


といった内容であれば、相手も応えやすい話題である上に、意外とすぐ会議室に着いてしまってもそのまま(半ば独り言としてw)終わらせることができる。こういうのは慣れるとあまり考えずにポンポン出てくるが、慣れるまではいくつかパターンを用意しておくと良いかもしれない。

もちろん上記は、会議室で名刺交換をする前後の微妙な間(別の参加者が遅れてくる、等で一緒に待っている場合など)にも使える。これで、最初の不安定な場の空気を一気に落ち着かせることができる。



場の空気が落ち着いたところで、やっぱり長くなってしまったので今回はここまで。
次回以降、「聴く」ことについて具体的なメソッドを交えて書きたいと思います。

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