2010年11月5日金曜日

プレゼンとかスピーチとか会議で効果を発揮する、最も基本的なたった1つのスキル

コミュニケーションのスキルがうんたら、みたいな話を過去2回書きましたが、特にウケがいいわけでもないので、予定していた残りの分は潔くバシっと打ち切って、別の話にしちゃいます(残念ながら、今読み返してみるととてもツマラナイことを書いてしまった気もしている)。

さて、いつもわかりやすくて刺激的でとても為になるBlogを書かれている大元 隆志さんのエントリーに感銘を受け、僕も「後輩に読んで貰う価値のある記事を書く」という観点で書いてみます。後輩いませんが。


今日は、僕がプレゼンとか会議の司会進行、あるいは結婚式でスピーチをお願いされたときに意識している、「人前で話す際に効果を発揮する、最も基本的なたった1つのこと」を書きます。

たったの1つです。それは、「最初に話の全体像を示す」ということ。
知ってる人は知ってますね。出来てる人は出来てますね。
そんな優秀なアナタは、この先読まなくても大丈夫。予想通りのことが書いてあります。

以下、興味のある方へ。
「最初に話の全体像を示す」、これは聞き手のことを考えれば当たり前の話で、聞き手はスピーカーであるアナタを迎え、「いったいこの人は何の話をどれぐらいするんだろう」という状態にあります。つまり、無意識のうちに「話に集中しなくては」とか「要点は何だろう?」等、結構なストレスがかかっているわけです。そのストレスを、最初にパっと話の道筋を示してあげることによって取っ払い、相手に聞く体制になってもらえるようにする技が、「最初に話の全体像を示す」ことです。

例えばプレゼンだったらこんな感じ(実際、よく使った)。
「今日はお忙しい中お時間をいただきありがとうございます。これから、3つだけ(と言って指を3本立てる)。大事なことを3つだけお話します。今回のプロジェクトでは・・・(そして本編へ)」

あるいは結婚式の友人代表スピーチなら(実際、こうやって話した)
「○○君のことを語る上で、外せないキーワードが3つあります(やはり指を3本立てる)。まず1つ目が、正義感と責任感。2つ目に、ロマンチスト。そして最後に3つ目、圧倒的な行動力。そんなキーワードを元に、○○君の人柄についてお話させていただきます。まず1つ目の正義感と責任感についてですが・・・(本題へ)」

こうして最初に「要点の数」だけ示せば、聞き手も話のボリュームがわかって安心して話に集中できる。

逆に、これがないパターンを考えてみましょう。
「今日はお忙しい中お時間をいただきありがとうございます。今回のプロジェクトでは云々。次に、私どもの強みですが、云々。また、実現方法についてですが、云々・・・」
あるいは
「○○君はとても正義感のある人で、云々。また、ロマンチストな一面もあって、云々。あと、行動力がすごくて、云々」
というように、話がダラっとした印象になってしまいます。これは、文脈をいくら正しい形で接続しても、聞き手がどこに注目したらいいのかがわからないためです。結果的に、一生懸命話せば話すほど、「あの人、話長いな・・・」と思われてしまったりする悲惨な結果に。

それを防ぐためにも、最初に「要点の数」を示すことをお勧めします。
ちなみに、お勧めの数は「3つ」です。なぜ3つがいいのか、詳しくはコンサルタントの「現場力」でも有名な野口吉昭さんのこの本などが参考になります。
考え・書き・話す3つの魔法


また、チームで働いていると必ず会議・打合せがあるかと思います。会議と言うと、1時間のはずの予定が話があっちこっちへ脱線してダラダラ2時間続いて、結局何も決まらなかった・・・みたいな経験をしたことがある方も多いと思います。これは完全に会議のオーナー(主催者)の責任です。会議が時間通りに始まらない、時間通りに終わらないのは、天災でもない限り、オーナーの責任です。まず、これを肝に銘じましょう。その上で、あなたが不幸にも(笑)会議のオーナーになってしまったらどうするか。

一番効果的なのは、これです。

アジェンダを書いたスライドに、所要時間を書いてしまう。
(この資料は実際に仕事の打合せで使っていたものです)

こうすることで、参加者は「あ、これにはこのぐらいの時間をかけるんだな」というペース配分を意識できます。また、「絶対に時間内に終わらせる!」という主催者の気迫を伝えることも出来ます(笑)。

さらに、話が発散して長引くことを防ぐために、以下のようなスライドを用意したりします。

今回の打合せだけではなく、今後を含めた全体像を示したうえで「今日はココの話!」とテーマを絞り込んでしまうわけです。そうすると、発散しそうになった時に意外と参加者が「あ、今日はこの話まではしなくていいか」と自制してくれたりします。

逆にこれがないと・・・いつもアナタが参加しているダラダラ会議になります(笑)。


まだやってみたことがない方は、ぜひ次の機会にやってみてください。結構「おっ!」と思えるほど良い反応が返ってくると思いますよ!



ちなみに、(こういうスタイルを嫌う人もいるようだが、)ボクは絶対にプレゼンや講演には最初の方に「笑い」を入れるようにしています。商談であれ、プレゼンであれ、結果が良い時は必ずその場に「笑い」があったことを経験してきたからです。
また、笑いを入れることによって「真剣に話す部分」とのメリハリも作りやすいのです。メリハリがつくということは、印象に残りやすい、ということです。「なんかオモロかったな」という感想と共に、大事な3つのうちの1つだけでも聞き手の心に残すことが出来れば成功です。

会場を笑わせるのは一番難しいんですが、意外と「あ、ここ笑うポイントです」と言うと結構笑ってくれたりします。とは言え諸刃の剣なことには違いないので、いきなり本番でやらずに、身近な人に見てもらって練習してからやりましょうね。当方、スベった場合の責任は負いかねます(笑)。

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