2010年11月21日日曜日

製品等を知ってもらうためのアプローチ考察、続き。シナリオを作る。

ここ最近、ちょっと技術に名残り惜しさ全開な内容が続いたので、今回はマーケ寄りな話に戻ります。
同名のエントリーの続きです。

製品等を知ってもらうためのアプローチ考察。
1回目はこちら
2回目はこちら

さて、チャネルを検討して、各段階で求められる情報もイメージできました。
あとはどうやってターゲットに情報を届けるか、というところですが、ここではシナリオが役立ちます。
「ユーザーが情報を求めるときに、どんな行動をとるか?」というものを、テーマに沿ってまとめたものです。

例えばボクが今、とあるソーシャルアプリを作ったので多くの人に試してみてもらいたい、と思っているとしましょう。日中はSE業務やらマーケ支援やらの請負仕事をしながら、仕事が終わった夜の20時に近所のマクドナルドに仲間と集まって企画を練り、皆で精魂込めて作った初めてのソーシャルアプリ。これを何としても知ってもらいたい。としましょう。
(あ、もちろん日中の仕事も精魂込めてます・・・)

そこで、ボクはこんな図を書くわけです。

アプリのターゲットは、まずは20代後半~30代の会社員。仕事も覚え、後輩も出来て、この先の長いビジネスライフを真剣に考え始めたノリノリのビジネスパーソン。この先を考えると、何をするにもやっぱりビジネス数字が読めないとダメだな…と気付いた。そんな彼/彼女がターゲット。そんな彼らに是非とも使ってみてもらいたい。
そんな彼/彼女は、数字を読めるようになるためにいったいどんなアクションを起こすか・・・ということをまとめてある図です。

当然WEBで検索するだろうし、知人に聞いたり、書店に行ったりすることでしょう。
それらのアクションとその繋がり(パス)を線で結ぶと、行動のシナリオが浮かび上がってきます。そのシナリオを見てどういう伏線を用意しておけばこちらの出す情報に触れてもらえるかということを考えればいいわけです。

上の図で言うと、オレンジ色の「マネまねを知る」「マネまねをやる」という所にどこからどういう風に線を引っ張ってくると良いか、たくさん線を引っ張るにはどうすれば良いか、を練るわけです。AISASとかを意識するのは、正直この後でもいいと思います。(ここ最近はSIPSなんてことも言われたり。いずれにしろ、常にアンテナを張って考え続けることが重要ですね)

そして、有効なパスがあるのは目に見えているけど線を引く術がない、といったような時に、アライアンスという作戦が出てきます。既にそのチャネルなりパスを持っている所と手を組んで、こちら側への引き込み線を新たに用意する(してもらう)わけです。
ただ、これをやってもらうには少なくとも同等、基本的にはそれ以上のメリットを相手側に示せないと大抵うまくいきません。アライアンスを組みたい時は、とにかく相手のメリットをとことん追求して、きちっと示すことが肝心。


そうして線が引けたら、次に「WEBで出来ることは何か、WEB以外でやるべきことは何か」を検討し、チャネルを準備していきます。その際、例えばWEBというチャネルで考える場合、各チャネルとユーザーにどんな接点があるか?そしてそれらの接点はユーザーからどういった役割が期待されるか?をデザインして配備します。

例えば、ザックリと考えれば以下のような感じでしょうか?
  • HP:公式情報の発信、開発・販売元の情報

  • Blog:トピックやTipsなどの流動的な情報の配信

  • twitter:超最新情報の配信、ユーザーとの直やり取り、トラブル対応

  • ニュースサイト(プレスリリース):告知、認知度・検索数の向上、信用性の向上


もうわざわざ図示しませんが、1回目で書いたようなユーザーを取り囲むチャネルの図にこういった情報を追記すると、目にもわかりやすいです。

こうして役割とチャネルをセットで考えれば、効果指標も作りやすくなるし測定もしやすくなってROIもわかりやすくなりますね。


というわけで、ここまで読んでいただいたアナタは既にお気付きのことかと思いますが、このブログもチャネルの1つです
上記のシナリオには現れていない、違う角度のシナリオから考えたときのチャネルとしてこのブログは機能しているのであります。

せっかくなので、次のサイトに行っちゃう前に寄っていってください。
財務諸表を学べるソーシャルアプリ「マネージメント真似部」(mixi版)。

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